・亀田俊和氏の勤務先への抗議などは、絶対にやめて下さい。宜しくお願い致します。
・初めて当エントリーを読まれる方は、亀田俊和 - Wikipediaの他、以下の「呉座勇一事件(呉座騒動)」に関する記事などの、ご一読をお勧め致します。
「匿名で悪口スクショが続々と…」呉座勇一氏“中傷投稿”問題、渦中の北村紗衣氏が語る顛末 | 文春オンライン
自分を責める気持ちが湧いてきて…呉座勇一氏“中傷投稿”問題、北村紗衣氏が語る「二次加害の重み」 | 文春オンライン
知識人「言論男社会」の深すぎる闇…「呉座勇一事件」の背景にあったもの(後藤 和智) | 現代ビジネス | 講談社(1/7)
令和三年・呉座の乱:ロマン優光連載183 (2021年3月26日) - エキサイトニュース
ベストセラー『応仁の乱』呉座勇一さんを名古屋大教授らが提訴 「オープンレターを削除する義務ない」 - 弁護士ドットコム
武蔵大准教授の北村紗衣氏、甲南大非常勤講師を提訴 「ツイッターで名誉毀損された」 - 弁護士ドットコム
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そこで考え出したのは、道化でした。
それは、自分の、人間に対する最後の求愛でした。自分は、人間を極度に恐れていながら、それでいて、人間を、どうしても思い切れなかったらしいのです。そうして自分は、この道化の一線でわずかに人間につながる事が出来たのでした。おもてでは、絶えず笑顔をつくりながらも、内心は必死の、それこそ千番に一番の兼ね合いとでもいうべき危機一髪の、油汗流してのサーヴィスでした。
自分は子供の頃から、自分の家族の者たちに対してさえ、彼等がどんなに苦しく、またどんな事を考えて生きているのか、まるでちっとも見当つかず、ただおそろしく、その気まずさに堪える事が出来ず、既に道化の上手になっていました。つまり、自分は、いつのまにやら、一言も本当の事を言わない子になっていたのです。
その頃の、家族たちと一緒にうつした写真などを見ると、他の者たちは皆まじめな顔をしているのに、自分ひとり、必ず奇妙に顔をゆがめて笑っているのです。これもまた、自分の幼く悲しい道化の一種でした。
・オープンレターを巡って、実は映画評論家・町山智浩さんからもツイッター*1で擁護されていた呉座勇一氏でしたが……。
※下記のツイートは、ご参考なまでに掲載したものであり、自分はこれらのご見解に賛同している訳ではありません。宜しくお願い致します。
— Lhasa (@AtTheBlackLodge) 2022年5月21日
— Lhasa (@AtTheBlackLodge) 2022年5月21日
いざとなったら理解のあるネット論客くんが守ってくれるはず。いざいざ。 pic.twitter.com/I9ciRLICNp
— Lhasa (@AtTheBlackLodge) 2022年5月21日
理解あるネット論客くんのその後。 pic.twitter.com/C5sdo0ajQ4
— Lhasa (@AtTheBlackLodge) 2022年5月21日
— Lhasa (@AtTheBlackLodge) 2022年5月21日
「私は被害者で突破できると思うなよ」。 pic.twitter.com/ytGoNr2iWk
— Lhasa (@AtTheBlackLodge) 2022年5月21日
生存バイアスと損切りを正当化するならば、仕事を失った呉座先生もなるようになっただけの話なのではないかと思うんですけど。キャンセルされた側の自己責任なのでは? pic.twitter.com/6CGMWcipeO
— Lhasa (@AtTheBlackLodge) 2022年5月22日
「町山智浩さんは目の前で差別やハラスメントがあれば、危険を顧みず止めます」→私がネットいじめで二次加害にあった時に町山さんは面白がって加担してたし、『映画秘宝』DM問題の時の対応に「危険を顧みず止める」ところはおありにならなかったですよね。 https://t.co/kjRxPvC5gK
— saebou (@Cristoforou) 2022年5月21日
自分の記憶が正しければ*2、呉座氏はツイッターで、亀田センセイなどと結託して、町山さんにも色々と言及なさっていたと思います。幸か不幸か、町山さんご本人は、そのことに、現在に至るまでお気づきになられていないようです。或いは、気付いておられても、大してお気になさってはいない可能性もあります。
口幅ったい言い方で恐縮ですが、とりあえず、呉座氏は、上記の件で町山さんには謝辞の一言でも述べた方が宜しいかと存じ上げます。それこそ、誰かさんのように「恩を仇で返した!」などと後ろ指を指されないためにも。老婆心ながら、非礼を百も承知で、ご提案させて頂きます。
●結論に代えてー中間評価・亀田俊和氏の「台湾大学」公募疑惑とは、何だったのか?
(前回のエントリーからの続き)まず個人的には、亀田センセイのアカデミックポストー台湾大学助理教授の職位が、百億歩譲って所謂「コネ(縁故)」によるものだったと仮定しても、その手段自体を全面的に否定するつもりはございません。くどいようですが、本邦のポスドク・オーバードクター問題の根深さは、言うに及ばず、です。無論、亀田センセイの場合は、センセイご自身の責任も大きいと推測されますが。そもそも、一口に「コネ」と言っても、千差万別というか、多種多様でもあります。
例えば、数年前、夏目漱石、志賀直哉などの名だたる文豪の全集の刊行、雑誌『世界』「岩波文庫」「岩波新書」シリーズなどの発行でも知られる出版社の岩波書店が、新卒・中途採用等の応募条件の一つに「(岩波書店)著者・社員の紹介」というコネ採用を堂々と宣言して物議を醸したことがありました。
しかし、多くの識者からのご指摘があるように、従業員200人前後の由緒ある老舗会社にとっては、実のところ……一定の教養があり、かつコミュニケーション能力に長けた優秀な人材を少数精鋭で、最小限の時間と費用と労力で選べるという、極めて合理的な採用システムであることが分かります*3。
大体、一般社会でもコネ入社などは決して珍しいことではなく、多かれ少なかれ、どこの会社でもそれなりに存在しているのが実情だと考えられます。私事で恐縮ですが、自分もその手の話や噂をごくたまに、耳にすることもあります。極端な話、アホボンばかり採用して倒産するなり、組織が傾くのならば、自業自得でしょう。芸能人や政治家の子弟などを恥も外聞も無く、半ば公然とコネ入社させまくった挙句、とうとう斜陽化が著しくなった某お台場のテレビ局などは、その典型だと思われます。政界や芸能界に恩を売って、パイプを作っておくメリットなども、あるにはあったでしょうが……。
そういう意味では、台湾大学にも「中国語もド素人の未経験者ではなく、もっとネイティブの日本語教員に適した優秀な人材を、きちんと「公募」で選んだら如何ですか?」などと、非礼を承知で苦言を呈したくもなります。
もしかしたら、ポスドク・オーバードクター問題で、亀田センセイを始めとする当事者の方々とは別の意味で頭が痛かった京都大学サイドが、実質的にセンセイを……いえ、何でもありません。
●「亀田俊和の台湾通信」第6回から
翌日、大学の学科事務室に行った。この日は、宿舎に引っ越す日である。台湾大学は、教師用の宿舎が充実している。3年期限の新人教師用の宿舎があり(後に4 年に延長)、希望の部屋を申請して、抽選で割り当てられる。日本にいた頃にその手続きはすでに終え、部屋は決定していた。ちなみに台湾の大学は学生の寮もたくさんあり、学生たちも寮に住むのが主流らしい。
「亀田俊和の台湾通信:第6回」(『中国史史料研究会』会報5号)
何だかんだの紆余曲折(?)を経て、無事、台湾大学で教鞭をとることになった亀田センセイ。ご自分の人生二度目の台湾渡航でもあり、今度という今度こそ、心機一転、いよいよ新天地でのスタート!失敗は許されなかった筈でしたが……。この時は。
台湾大学は、福利厚生なども充実しているようで、センセイにとっても比較的良好な環境なのでしょう。
部屋に到着後、まずはキャリーバッグの荷物を置いて、必要最小限の生活用品を買いに行った。この宿舎は、台北101の近くでもある。近年急速に発展している副都心らしく(住めてうらやましいとよく言われる)、三越など日系のデパートや飲食店もたくさんある。最初は三越に行ったが値段が高いので、もっと近くの庶民的なスーパ ーや雑貨店で購入した。
購入後、 買ってきたほうきとちりとりで、 学生たちが部屋を掃除してくれた。そのくらいは自分でするつもりだったが、 私が何も言わずとも率先して掃除してくれた。台湾の学生たちは、先生をとても尊重している。
「亀田俊和の台湾通信:第6回」(『中国史史料研究会』会報5号)
おおおお……!目上の人たる「先生」をきちんと敬い、教えを乞う学徒としての感謝と礼儀を忘れない殊勝な態度!我ながら、感服致しました!!台湾大学の学生さんたちの黄金の精神には、近年の日本人が失っていた、良い意味での年長者への敬愛の念などの古き良き美徳も感じさせてくれます。
一説には、現在も台湾社会は、良い意味でも悪い意味でも、依然として儒教精神が根強いそうです。もとより、本邦とは単純に比較できない部分は多々あるらしいですが。
本邦のアカデミズムの世界では、長年、諸事情(?)から半ば邪険に扱われ、象牙の塔で不遇をかこつ毎日を送っていた亀田センセイからすれば、感涙ものだったと思われます。
その分、本邦では常日頃の溜飲を下げるべく、亀田センセイは自称「ネット保守」「新保守主義者」「ネット右翼の代表格」のネット論客・HN【はむはむ】として、神に選ばれた聖戦士に相応しいご活躍ぶりをご披露されておられました!
不惑を過ぎても尚、ご実家からの手厚い仕送りなどで、優雅なるボヘミアニズムもご堪能されていましたが、これらも亀田センセイにとっては、ご愛嬌なのだと推察されます。
自分も、亀田センセイの本邦での不憫な日常を想うあまり、読んでいて目頭が熱くなっておりました。ここまで学生さんたちから大切にされて、良かったですねえ、センセイ。願わくば、学生さんたちにも、上記の本邦でのセンセイの華々しい武勇伝を是非とも知って頂きたいものです!これが、騎士ならぬ武士の生き様であると!大和魂、ここにありと!!堂々たる日本男児の勇姿を、とくと瞳に刻むがよいと!!!
いずれにせよ、本邦では比較にならない程の、「教育者」としてのVIP待遇が、結果的に亀田センセイの転落を招いてしまった一面もあるかと思うと……今となっては複雑な気分ですが。
余談ですが、台北101とは、台湾の首都・台北市を代表する超高層ランドマークタワーのことです。それにしても、台湾、そして台北市……国立故宮博物院、国民革命忠烈祠、中正紀念堂、そして士林夜市などの観光名所で見所満載らしく、気候も温暖で食べ物も美味しいとか。
台湾を横断する日本規格の台湾新幹線(台湾高速鉄道)や、台中、台南、高雄などの地方都市も魅力的だそうです。亀田センセイのエッセイを読んでいて、個人的にも興味が湧いてきました!魅惑の台湾旅行がてら、台北市にある台湾大学のキャンパスを訪れてみるのも面白そうです。運が良ければ……冗談です。失礼致しました。
居留証の発行まで半月ほどかかった。これがなければ、台湾では何もできない。 携帯電話を買うことも、健康保険に加入することもできない。中国語学校に通うのもまだ不可能だった。携帯は、主任の先生にスペアを貸していただいた。 また、病気にならないか毎日ビクビクしていた。腰痛が起こりかけたときは(私はヘルニア持ちで、真夏や真冬にときどき発症する)、本当に焦った。
中国語ももちろんまったくできないし、今のおれは赤子同然に無力無能だなと思った。以降 10 日前後、ほとんど何もすることなく退屈な毎日を過ごしたような気がする。
この時期は、毎日昼頃ノ ートパソコンを背負って大学に行き、Wi-Fi を借りて30 分から 1 時間ほどインタ ー ネットをして(居留証がないので、自分のインターネットもない)、 また宿舎に戻って日本から持ってきた同じ本を何度も読みながら昼寝していた。 日本では拙著『観応の擾乱』が相変わらず話題だったが、当の著者はこんなしょぼい毎日を送っていたわけである。
「亀田俊和の台湾通信:第6回」(『中国史史料研究会』会報5号)
亀田センセイが実はヘルニア持ちだとは、初耳でした。これから暑い季節になります。南国の台湾は、日本以上の猛暑になることも予想されますので、どうかご自愛下さい。
*1:※下記の最初のツイートですが、はてなブログの仕様なのか、町山智浩さんのツイートのスクショ画像の一部(上部)が上手く表示されないようです。念のため、全てのスクショ画像をご覧になりたい方は、ツイートのリンク先をクリックして、ツイート全体が表示されるようにして下さい。宜しくお願い致します。
*2:もとより、間違っていたら、直ちに呉座氏ご本人にお詫びすると共に、訂正致します
*3:これらのサイトはご参考なまでに掲載しますが、自分はこれらのご見解に賛同している訳ではありません。宜しくお願い致します。→ 岩波書店の縁故採用(コネ採用)宣言|本当は実技試験 | 採用の教科書®〜失敗しない採用・求人・面接の仕方マニュアル〜
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