・亀田俊和氏の勤務先への抗議などは、絶対にやめて下さい。宜しくお願い致します。
・初めて当エントリーを読まれる方は、亀田俊和 - Wikipediaの他、以下の「呉座勇一事件(呉座騒動)」に関する記事などの、ご一読をお勧め致します。
・当ブログへのご意見、ご感想及び情報提供などにつきましては、下記のメールアドレスまでご連絡下さい。場合によっては、謝礼等も前向きに検討致しますので、宜しくお願い申し上げます。
higakitakashikensyoiinkai@gmail.com
・ツイッターを検索していたところ……呉座勇一氏の海城高校時代のお写真と、ご自身の東大合格体験記を述べられた書籍の一頁を掲載した、ツイートを発見致しました。
※以下のツイートなどは、ご参考なまでに掲載したものであり、自分はこれらのご見解に賛同している訳ではありません。宜しくお願い致します。
呉座勇一さんの合格体験記ですね。 pic.twitter.com/kvDCK2bAZL
— 佐藤大輔 (@BouquetAlgernon) 2023年1月8日
……眉目秀麗を絵に描いたような若き日の呉座氏の凛々しいご尊顔を拝することができまして、自分も思わず膝を打ったものです。呉座氏の女性ファンなどは、必見かと存じます。
少々気になったのは、東大を志望した明確な理由及び動機が無いらしく、「ブランド志向」だったと、ある意味、身も蓋も無い趣旨のご説明をされていることでしょうか。以前にも検証しましたが……「文Ⅲを志望したのは文学や歴史に興味を持っていたから」とのお言葉などからも類推しますと、呉座氏が歴史学者、それも日本中世史の研究者になったのはご本人の元々の志向というよりも、偶然が積み重なった結果という側面が依然として拭えないかと思います。
・インボイス問題で、オタク界のメシアとしてのメッキが剥がれた感もある【イスカリオテのユダ】こと参院議員の赤松健(自民党)。同問題を何とかすべく、アニメーターや声優さんたちなどが中心になって駆けずり回っている間も……赤松本人は、どこ吹く風が続いているようでした。やはり、所詮は他人事なのでしょうね。
※以下のツイートなどは、ご参考なまでに掲載したものであり、自分はこれらのご見解に賛同している訳ではありません。宜しくお願い致します。
▼投票するほうが #馬鹿だと思う自公の画像を何でもいいから一枚あげろ
— 九郎政宗 🕊️【∃】🌈🚩🖖 (@claw2003) 2022年12月23日
はい。(@∀@)つ
※【参考】≫赤松健さん、公約にしていたインボイスの延期・中止を諦める「内側から戦うという言葉を信じて一票投じたのに」「こうなると知ってた」 https://t.co/EnhKv3URyK pic.twitter.com/g9BWV5pBPU
#赤松健は漫画家界の裏切者 --- 声優・三石琴乃も動いた!「インボイス反対」に広がる連帯 「文化守りたい」10月導入を前にフリーランスの会が合作動画で対抗 (まいどなニュース - 01月03日 12:10) https://t.co/evcBTgo92W
— ぬる猫(あずさ2号) (@hiyokokiller) 2023年1月3日
レドマツインボイスやらないってよ。 https://t.co/lCdkb7pC5F
— ビエネッタ (@ezaki_qma) 2023年1月9日
インボイスはここまで来たら止められません!全体の奉仕者として得た知見はオタクに売って金にします!
— Hard Blow!(亮チャン応援隊) (@hardblowblog) 2023年1月2日
と言う清々しい生き方 https://t.co/OmLZEosCWp
言い訳とか誤魔化しばかり。 https://t.co/U252pxwYGE
— 灰色狼★とりあえずゲーム (@tenlow_196102) 2022年12月30日
止められない、じゃなくて止めろよ
— うーぱす@うにうに生きる (@pyoko5frogs_88) 2022年12月30日
なんのために立候補したの? https://t.co/g0anfQGxsA
いかにもレドマツって感じで芸術点高い
— ネットにしか友達いないのーべんP (@nobe2525) 2022年12月31日
20%ダメージカットとかゲームのパッシブスキルかよ
ところでカルチャー業界はみんなインボイスなんて取りやめさせろって言ってて食い止めてくれなんて言ってなくねえか????#STOPインボイス https://t.co/0hi5T3vRi2
多分20%の食い止めは御本人がしてるわけじゃないんだろうな···
— ゆうすけ (@Ningen_naleno) 2022年12月31日
してたらもっとTwitterで騒いでたりするだろ、当選後も表現規制でお気持ち言ってたみたいにさ https://t.co/cjlhAiVLlC
ここまで現状突き付けられてもなお数十万の人間が騙されてるの本当に嘆かわしい https://t.co/rbtsBj0l9K
— 一条 珠輝⭐️✨固定とヘッダー見て下さい (@Tamaki_1jo) 2022年12月31日
レドマツは「売れないけど自分が書きたいと思ってるものを書こうと悪戦苦闘しながらなんとかやってる」ようなクリエイターが大嫌いだと思うんだけど、なぜかスポーンと抜けてるオタクがいっぱいいるの謎 そういう人と永遠に相容れないタイプの人間なの、やってきた仕事見れば分かるでしょ
— せつなりっとく (@setsuna0417) 2022年12月19日
レドマツがどういうタイプのクリエイターか知らないオタクって、(30代後半以上の男性なら)「シェイクスピアを読んだことがない文系」「熱力学第二法則を知らない理系」に並ぶと思うんだけど……
— せつなりっとく (@setsuna0417) 2022年12月19日
レドマツくらいの収入だとインボイス関係ないと思う というかあそこは会社組織じゃないかな
— せつなりっとく (@setsuna0417) 2022年12月19日
どっちかっつーと、「インボイスを問題視して不安に思ってるクリエイターを本心では憎悪してる」だと思う あんなぎらぎらした人間が、自分が使えない免税制度を憎まないわけがない
— せつなりっとく (@setsuna0417) 2022年12月19日
たぶん一歩の作者もそう
— せつなりっとく (@setsuna0417) 2022年12月19日
ロビイストとして動いてるとき、自民党の悪口を言ってる場合ではありません!とか言い出したレドマツはその10年後に自民党議員と化しましたっていう
— せつなりっとく (@setsuna0417) 2023年1月7日
#赤松健を当選させよう
— 影崎由那@12/31コミケ101・へ-24aつぶあん同盟 (@kagesakiyuna) 2022年7月3日
期日前投票に行ってきましたよ
これ以上居場所をすり潰されたくは
ありませんので!是非ともよろしくお願いします! pic.twitter.com/07PIBp1jvW
赤松健を応援してるぜ!18歳になったキミもどうだい? #赤松健100万票プロジェクト #赤松健 #参議院選挙 #参議院比例代表選#表現の自由を守る参議選2022 #コンテンツ産業を守る pic.twitter.com/rUar3YsxWu
— 井荻寿一@新作「レン藍」配信中!! (@juichiogi) 2022年7月9日
赤松さん、当選おめでとうございます!㊗️🎊🎉 #赤松健 #赤松健を当選させよう #井荻寿一 #イラスト #メイド pic.twitter.com/ydfL8DgAq8
— 井荻寿一@新作「レン藍」配信中!! (@juichiogi) 2022年7月11日
政治のツイートはちょっと不慣れですけど
— さんりようこ (@sanriyoko) 2022年7月3日
参院選、比例代表は #赤松健 先生に投票します。
いままで漫画のためにめちゃくちゃ尽力してくれてたのに、これから更に戦うと言う えらすぎる
応援しています!#表現の自由を守る参院選2022 #全国比例は赤松健 pic.twitter.com/QdNkpjTd4y
改めて、赤松健先生当選おめでとうございます。
— さんりようこ (@sanriyoko) 2022年7月11日
漫画やアニメ、二次創作、すべての表現を守るためのご活躍を期待しています。
猪熊しのぶは赤松健先生(@KenAkamatsu)を応援します‼#赤松健 #全国比例は赤松健 pic.twitter.com/NnUFajfbov
— 猪熊しのぶ「異世界ソープランド輝夜」 (@shinobu_inokuma) 2022年7月4日
赤松健さん、当確でましたね。おめでとうございます。今後の活躍に期待しております!
— 猪熊しのぶ「異世界ソープランド輝夜」 (@shinobu_inokuma) 2022年7月10日
めでたいですね
— あき (@tym_akira) 2022年7月11日
秋葉原の事務所でこれを見ました pic.twitter.com/3iHkXv62DS
おー!少しでも赤松さんトップ当選の後押しができたんだとしたら、感無量です。
— 猪熊しのぶ「異世界ソープランド輝夜」 (@shinobu_inokuma) 2022年7月11日
赤松健事務所の投開票イベントに行ってました!
— B.milligan(ビリガン) ⋈@C101ありがとうございました! (@dumtefr) 2022年7月10日
御作品と、先生のツーショットいただけましたー!#赤松健#漫画家を国会へ#選挙に行こう#全国比例は赤松健#参議院選挙2022 #赤松健ファンアート展 pic.twitter.com/OWmUkurKnt
赤松健の最後の街頭演説に漫画家森川ジョージ先生が登場!赤松健の政治家としての”はじめの一歩”を踏み出せるように、明日は「赤松健」に投票しよう!
— 赤松健事務所 ⋈ 公式アカウント (@kenakamatsu_stf) 2022年7月9日
【拡散】https://t.co/iPc5yQ47hN #漫画家を国会へ #全国比例は赤松健 pic.twitter.com/XQAEU71kRp
プロパガンダに利用されかねない故人へのAIの濫用だったり、その表現の自由が侵されている銃撃犯が題材の映画の上映中止だったり、選挙前後でアピールしてた案件きたけどレドマツなにしてんの?と思ったらなんもしてなかったわ。 https://t.co/WevFTgq8xr
— 若松紘介 (@cha_na_maru) 2022年9月26日
静止画ダウンロード違法化は2019年時点の案も「原作のまま」が要件の親告罪じゃなかったっけ? 「ファンアートを保存しただけで犯罪とみなして警察が独断で逮捕する」とイメージさせるのは間違いなのでは? https://t.co/9ld2pxuRiO
— masao (@namiyome) 2022年12月14日
昨年の記者会見でも結束した #エンタメ4団体 と #STOPINVOICE さんと共に #STOPインボイス の動画を制作しました💖
— 岡本麻弥@💕#VOICTION始めました🎐 (@maya_pan0203) 2023年1月3日
一人一人の声は小さくとも、たくさんの人々の力が集まれば!きっと✨
あなたの力もお貸しください!
そして #拡散希望 #私もSTOPインボイス#VOICTION#動画投稿プロジェクト https://t.co/I0ktDOGMRS
渾身のっ!#私もSTOPインボイス https://t.co/MfsrENqYAD
— 三石琴乃 (@kotochawanmoon) 2023年1月3日
三石琴乃さんの「STOPインボイス!」の掛け声に合わせ、多業種のみんなで連携して動画を作りました✨
— 甲斐田裕子 (@yuhkokaida_offi) 2023年1月7日
次は誰が「STOPインボイス!」と声がけしてくれるでしょうか?
皆さんも是非「TO(と)」の顔で参加してください!
「無関係な人ゼロ」#私もSTOPインボイス #STOPインボイス #VOICTION https://t.co/9Ft67pMSKq
【アニメージュ2月号/1月10日(火)発売】
— アニメージュ編集部 (@animage_tokuma) 2023年1月8日
今年10月から導入されるという消費税の新ルール、通称「インボイス制度」をテーマに、アニメーターの西位輝実さん、声優の甲斐田裕子さん、税理士の神田知宜さんによる座談会を開催! アニメ・声優業界は今、大きな岐路に立たされている!?#インボイス制度 pic.twitter.com/I9oVGeQSns
ある意味、「答え合わせ」は参院選前から済んでおりました。極端な話、赤松健が自民党、それも参院の「比例枠」から出馬との時点で「お察し下さい」案件であり、高確率で「第二の堀内恒夫」になるだろうという予感はありましたが……今は採点の最終確認という段階でしょうか。自分としては、赤松健には、期待も予想も、良い意味で裏切って欲しかったのですが……残念至極ではあります。
赤松健を「現人神」として頂く表自界隈……ひいては、赤松の信者や漫画家仲間たち。言うまでも無く、応援演説までした森田崇、森川ジョージ、松山せいじ氏らなども巻き込んだ「赤松神話」は、まだまだこれからが本番なのでしょう。
「赤松先生が与党・自民党から出馬する意味を、野党は、リベラルは~」などと選挙前に一部で盛んに言われていましたが、何のことはありません。与党の陣笠議員など、「やってる感」さえ上手く演出できれば、ある意味、国会で最もお気楽なポジションでもあります。赤松健も、自民党という「寄らば大樹」の文字通り「養分」として、ガッツリ「消費」されるのも覚悟の上なのかと推察されます。
非礼を百も承知で極言しますと、漫画界が赤松一派による世紀のオウンゴールラッシュで滅びようがどうなろうが、自分の知ったことではありません。願わくば、他の業界にまで、これ以上、いらん迷惑を掛けないで頂きたいものです。
・本日で鑑定留置が終了した山上徹也容疑者と、新作大河ドラマ『どうする家康』のYouTube解説も始めた呉座勇一氏。
山上容疑者の起訴が目前に迫ったことを機に、同容疑者の近況、ツイッターなどにも再び注目が集まっているようですが……呉座氏とオープンレター等に言及した下記のツイートのスクショも脚光を浴びる可能性があります。
呉座氏ご本人だけでなく、自称「ネット保守」「新保守主義者」「ネット右翼の代表格」のネット論客・HN【はむはむ】として「フェミニストどもを土下座させて謝らせた!」などと公言しておられた亀田センセイにとっても……理由はどうであれ、ご自分たちに世間の好奇の視線が集まるのは、またとない光栄だろうと存じ上げます。
※以下のツイートなどは、ご参考なまでに掲載したものであり、自分はこれらのご見解に賛同している訳ではありません。宜しくお願い致します。
安倍元総理銃撃事件以来、日本から韓国の清平本部への送金はほぼ途絶えたという。 韓国組織は少なくとも5、6年はこの状況が続くと予想、それに備えて今年上半期に組織構造の調整と予算の緊縮が避けられない。方相逸・日本総会長は韓鶴子総裁に日本の教団が解散しても、献金は大丈夫と説明したようだ。 pic.twitter.com/tAY2uAKpkQ
— 有田芳生 (@aritayoshifu) 2023年1月9日
山上のツイート@333_hillが、呉座さんの件に何回も触れていて、不謹慎ながら笑ってしまったw
— さおだけ (@LXkUwNddLyXWQ89) 2022年7月18日
山上のツイートって、歴史的なテロ事件の参考資料として、永久に残っていくだろう。すると、呉座さんの件も後世まで残るのか。あの人は、つくづくやらかしたんだなあ。 pic.twitter.com/m5BrCj1wTa
例の人がよく使う言葉に、「呉座氏」があるのか… pic.twitter.com/Kd4g6VL6pb
— ゆうりん (@yurin20220507) 2022年7月19日
山上徹也容疑者の全ツイートを計量分析して見えた、その孤独な政治的世界(伊藤 昌亮) @gendai_biz
ジェンダーのところに呉座さんの名前が・・・
2022/08/12 11:56
山上徹也容疑者の全ツイートを計量分析して見えた、その孤独な政治的世界(伊藤 昌亮) @gendai_biz
頻出固有名詞が安倍、石破、バイデン、天皇、呉座、ホリエモン。なにかに囚われてる感はあるわな。
2022/08/12 12:53
頻出固有名詞が安倍、石破、バイデン、天皇、呉座、ホリエモン。なにかに囚われてる感はあるわな。 / “山上徹也容疑者の全ツイートを計量分析して見えた、その孤独な政治的世界(伊藤 昌亮) @gendai_biz” https://t.co/XlCeYTeJ8x
— くいっぱ (@kuippa) 2022年8月12日
安倍元首相と統一教会の話から何とか話をそらそうとしている人達の言論パターンが完全に分析されているの草 pic.twitter.com/jfXUMPctl3
— 春某髭候 (@shunbousikou) 2022年8月7日
・木村幹氏と『書斎の窓』事件とは?
人文社会系の老舗出版社でもある有斐閣は、隔月でPR誌『書斎の窓』を発行していますが……学術界でも知る人ぞ知る雑誌のようです。
※以下のツイートなどは、ご参考なまでに掲載したものであり、自分はこれらのご見解に賛同している訳ではありません。宜しくお願い致します。
書斎の窓で久米郁男が、冒頭で大嶽秀夫のオーラルヒストリーに触れたところから、なんの脈絡もないのに10年以上前の論文持ち出して木村幹の姿勢矛盾を批判したのって、来月でる木村幹の自分史への事前攻撃なんかな。
— かつ丸 (@katumaru8000) 2021年12月27日
よほど都合が悪いことが書かれてそうで、今から楽しみ
事の発端は、『書斎の窓』(有斐閣、2022年1月号)に掲載された早稲田大学政治経済学術院教授の久米郁男氏の連載「巻頭のことば 原因を探る作法を通して〈今〉を読む 第5回 比較政治学のロジック」でした。
同連載の中で久米氏は、木村幹氏の論文「強大な国家と不安定な支配 東アジアにおける脱植民地化とその影響」(日本比較政治学会年報6号)を俎上に上げたのです。全文は、上記のバックナンバーのリンク先などでお読み頂きたいですが……ここでは、その一部を引用して紹介致します。
しかし、近代化論的で啓蒙主義的な日本政治批判が、少なくとも学問的には意味を失って以後、日本の政治学における比較の地平は大嶽*2が想定したところを超えて広がっている。その様な方向へと政治学を変えたのが、研究を通してパズルを解くという発想だった。比較政治学を名乗りながら、実際は地域研究をしているという事例が日本の大学では多かったが、それも徐々に変わりつつあるように思う。
しかし、何事においても変化には軋礫が伴う。地域に根ざした「分厚い」研究に価値をおく地域研究者は、比較政治学がしばしば安易な一般化を志向するとして批判を浴びせることも多い。その代表的な一人が韓国の政治発展や日韓関係について、深い歴史的洞察に基づいて重要な業績を上げてきた木村幹(神戸大学教授)である。彼がネット上で繰り返し提起してきた批判は、政治学がパズルを解くことを重視し、理論的一般化を目指そうとすることが、現実の理解に繋がらず知的ゲームに堕しているのではないかというものである。
ところが、その様な彼にも比較政治学に踏み出したと思える論考がある。「強大な国家と不安定な支配 東アジアにおける脱植民地化とその影署」(日本比較政治学会年報6号)と題する論文では、韓国、北朝鮮、台湾、中国においては、日本の無条件降伏による突然の解放に伴い誰を勝者とするかをめぐる政治的混乱が生じ、反植民地闘争の帰結としての典型的な脱植民地化とは異なる政治過程が共通して出現したとする。差異法に基づく興味深い因果的な説明である。
しかし、同論文は更に進んでこれら四カ国の間の差異をも説明しようとする。ところが、この違いは当然ながら共通の脱植民地経験からは説明できない。その結果、その先は四カ国の異なるパタンの記述にとどまる。その意味では大嶽の比較に近似するが、批判すべき先行研究が想定できない故に何を目的とした比較かが不明瞭となってしまう。この論文は、比較政治分析におけるパズルの設定や一般化への志向は単なる知的ゲームの道具立てではなく、それを導くデザインを与えてくれることを示しているのである。
久米郁男「巻頭のことば 原因を探る作法を通して〈今〉を読む 第5回 比較政治学のロジック」『書斎の窓』(有斐閣、2022年1月号)p2~3
これに対して木村幹氏は、翌2022年3月号にて「コラム 政治学愛憎 「学問とは何か」の前に考えるべき事」という、これまた長文の「反論」(?)を寄せているのですが……恐縮ながら、リンク先にて全文お読み下さい。ここに引用するのも憚れるような訳の分からない、実に不可解かつ不可思議な代物なので。
余談ながら、自分も木村氏の上記の論文を雑誌等で読みましたが……久米氏のご指摘の通り、何と言うか、ありきたりの雑で冗長かつ平凡な比較論で拍子抜けした記憶があります。これでよくもまあ、政治……何でもありません。失礼致しました。